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春の鳥原山登頂記録

安定した天気が望めそうなGW前半、4/28には鳥原山、4/29には大朝日岳へそれぞれ日帰りで登ってきました。

 例年より雪はだいぶ少ないもののかなりの雪が残っているのは明らかなため、アイゼン(8本爪)とダブルストックでの山行と判断しました。

 4/28は早朝は風が強かったため、少し待って朝8時、鳥原山へ向けて出発。急登を過ぎ、尾根伝いも全く雪は踏まず夏道。1時間ほどして金山沢へ下りる地点へ。雪の多い年は、この下り口の目印が雪で見えなかったりして間違ってそのまま尾根沿いに登ってしまい、途中で登れずに帰ってくる登山者がいる注意ポイントですが、目印がしっかり見えています。しかし下にかすかに見える沢までは完全な雪渓で傾斜もきつく、アイゼンを装着して下降。沢はほとんどが厚い雪に埋もれ、問題なく雪の上を渡れました。

 対岸からはほんの少しは夏道が見えていましたがすぐにわからなくなり、あとは尾根を目指してひたすら雪の斜面を登ります。素晴らしいブナの森のなかを自由に歩けるこの時期は本当に気持ちが良いです。尾根まで登ると反対側の朝日町方面が一望でき、気持ち良さはさらに増します。

金山沢への下り口。軽い雪庇から右下へ下りるのが正解。左奥へ尾根伝いに行くと×
金山沢への下り口。軽い雪庇から右下へ下りるのが正解。左奥へ尾根伝いに行くと×
金山沢からの対岸は雪渓の上を青空の尾根へ向かって自由に進む。
金山沢からの対岸は雪渓の上を青空の尾根へ向かって自由に進む。

尾根まで登りきると反対側が一望でき、あとは尾根伝いに登っていく。
尾根まで登りきると反対側が一望でき、あとは尾根伝いに登っていく。
金山沢から1.5時間ほどで鳥原山の避難小屋へ。まだまだたっぷりの雪。
金山沢から1.5時間ほどで鳥原山の避難小屋へ。まだまだたっぷりの雪。

 尾根伝いに歩くと、左の小高い丘の上に鳥原山避難小屋が現れます。「朝日嶽神社」が併設してあるので、入口には鳥居がありますが、かがんでやっと通れる状態でした。

 小屋から山頂や展望台までは夏道だと40分程度かかりますが、この時期は雪の上をまっすぐ山頂へ向けて歩けるため、20分ほどで山頂付近まで行くことができます。山頂の先にある展望台から眺めは最高で、手前に小朝日岳、その奥にどっしりと構えるのは大朝日岳です。見渡せば、右には朝日連峰縦走の主脈、さらに奥には月山、と雪をたたえた山々が連なります。

言うことなし!
言うことなし!
快晴、無風でしばし至福の時間を過ごしました。
快晴、無風でしばし至福の時間を過ごしました。

 帰りは、山頂から金山沢の谷を挟んで、夏道は避難小屋のある左の尾根を沢へ下っていく道なのですが、山頂から沢を挟んで右の尾根伝いに金山沢を渡らないで夏道に合流するルートで下ってみました。大きな雪庇やパックリとあいたクレバス、雪の消えた尾根上の藪漕ぎ、枝尾根との分かりづらい分岐などなど、決しておすすめはできませんが、結果的には山頂から1時間で金山沢に下る尾根の分岐まで戻ることができました。午後3時朝日鉱泉へ帰還しました。