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登山道チェック【中ツル➝大朝日岳➝鳥原山】

 5/30午前4時、小雨がパラつく中登山道の状態チェックに中ツル尾根へ。先週中ツルまでの登山道の整備をしたので、スムーズに2合目出合まで行くことができます。いつも遅くまで雪崩の残るマス留めの滝も、だいぶ雪が融け、出合まで雪を踏むことはありません。

▲4合目
▲4合目
▲長命水はまだ雪の下で給水不可です。
▲長命水はまだ雪の下で給水不可です。

▲新しく5合目看板設置
▲新しく5合目看板設置

 2合目~4合目までも雪はありません。ただ、4合目長命水は給水場所がまだ雪の下のため、給水はできません。5合目1200mの看板が破損していたため、新しく作って持っていったので設置しました。

 5合目を越えると、春の花がどんどん増え、登りは大変なもの

▲初めて出会った【白いカタクリ】
▲初めて出会った【白いカタクリ】

の、先々でたくさんの花と出会い、疲れを癒してくれます。初めて【白いカタクリ】を見つけ感激しました。カタクリは登山道両側が紫の絨毯のように咲き乱れ、他にも、コイワカガミ、ミツバオウレン、ハクサンイチゲ、シロバナノヘビイチゴ、ミヤマキンバイ、8合目以降では、ミネザクラが満開で、中ツル尾根が「花の登山道」と言われるのも納得の、見事な数と種類の花を楽しむことができます。ヒナウスユキソウはまだ幼葉が出始めで、花が咲くまではもう少

▲8合目から右上の9合目偽ピーク付近までずっとミネザクラが迎えてくれます
▲8合目から右上の9合目偽ピーク付近までずっとミネザクラが迎えてくれます

しかかりそうです。

 結局、山頂まで全く雪を踏まずに行けますので、中ツルルートでは雪を踏まず、夏山装備で登ることができます。午前8時山頂に到着、薄曇りで少し風がありますが、展望は良く、相変わらずの素晴らしい展望です。天候も天気予報も悪いせいか、山頂及び登山道で登山者には会いませんでした。


▲銀玉水看板より正面の残雪部。距離は300mほどでしょうか。
▲銀玉水看板より正面の残雪部。距離は300mほどでしょうか。

 山頂で小休止ののち、早々に今度は鳥原山方面へ出発。山頂避難小屋は無人でしたが、利用は可能です。しばらく夏道を歩きますが、例年最後まで雪の残る銀玉水前の斜面はやはりまだまだ雪があります。ただ、気温が高いのでアイスバーンではないのでキックで歩けない状態ではありません。軽アイゼンがあれば確実で早く登れるでしょう。私は下りでしたが、登山靴のまま滑りながら降りてきました。銀玉水は大部分が雪に埋もれてはいるものの、あと少しで給水できる状態になりそうです。5/30時点で給水はできませんでしたが、あと数日と思われます。

▲小朝日岳山頂より大朝日岳を振り返る。
▲小朝日岳山頂より大朝日岳を振り返る。

 熊越をすぎ、小朝日岳山頂へ。振り返ると大朝日岳。残雪を残す山はやはり美しいです。小朝日岳山頂より鳥原山へ下る北側斜面も遅くまで残雪の残る危険個所です。ただ、今年は雪解けがやはり本当に早く、いつも危険な場所も、すでに夏道が出ており、鳥原山との鞍部までは最後の100~200m程度の残雪でした。

いつもは危険なカ所も夏道が。
いつもは危険なカ所も夏道が。
前方中央に夏道。危ない残雪ではありません。
前方中央に夏道。危ない残雪ではありません。

 むしろ、鞍部直前の斜面が雪が多く夏道が出ていないため、道がわからなくなります。所々出ている夏道を見つけ迷わないようにしてください。

 鞍部を過ぎて鳥原山までの緩やかな登り(夏道)を過ぎるとこれまた素晴らしい展望の鳥原山展望台へ。だいぶ離れた大朝日岳山頂と小朝日岳を望め、それまでの行程を振り返りながらシャッターがとまりません。

 山頂から鳥原小屋方面へ向かうとすぐに大きな雪渓になりま

▲中央左の大朝日岳から稜線を下り右の小朝日岳を経て鳥原山。「あ~ここまできたなぁ」と思わず行程を振り返える。
▲中央左の大朝日岳から稜線を下り右の小朝日岳を経て鳥原山。「あ~ここまできたなぁ」と思わず行程を振り返える。
▲鳥原小屋から頂上方向。夏道が消え方向がわかりずらい。左上方向に行くのが〇
▲鳥原小屋から頂上方向。夏道が消え方向がわかりずらい。左上方向に行くのが〇
▲雪解け水で登山道が小川状態
▲雪解け水で登山道が小川状態

す。ここは夏道が全く出ていないので非常にわかりずらいです。頂上を背にした時には左奥へ下っていくのが正解で、結構下らないと夏道が出てきません。右下に下りてしまうと谷に下りますので注意!天気が良いと、左奥の木々の間に池塘がみえますので、その方向へ。

▲頂上から下る途中。眼前の緑の木々の中に白い雲のようにタムシバが咲き本当に美しい。左奥に小さく池塘が見える。登山道はその方向。
▲頂上から下る途中。眼前の緑の木々の中に白い雲のようにタムシバが咲き本当に美しい。左奥に小さく池塘が見える。登山道はその方向。

 鳥原避難小屋近くからは木道が出ています。小屋近くの水場はなんとか給水可能です。そこから朝日鉱泉方面はまったく雪はありません。金山沢も渡れます。

▲金山沢には両岸にテープも巻きました。
▲金山沢には両岸にテープも巻きました。
▲木に目印もつけています。
▲木に目印もつけています。

 それからは夏道をひたすら下り、朝日鉱泉へ。12時30分無事に帰着。駐車場から遥か彼方のように見える大朝日岳山頂を見ると、本当に行ってきたのかと思ってしまいますが、あそこまで行ってきたという満足感の方が大きいです。山頂が見えればこその感想でしょうか。