③頭殿山(とうどのさん)1203m 登山情報
~やまがた百名山にもランクインしている、知る人ぞ知る良い山~
登山 ルート |
朝日鉱泉⇆朝日鉱泉口⇆林道終点⇆水場⇆蕨野(わらびの)⇆頭殿山山頂 |
ルートタイム | 登り:2.5時間~3時間 下り:2時間 |
距離 | 片道:km |
水場 |
中間地点の水場…行程のほぼ中間あたりにある水場。登山道上にある。2つの沢があり登山道のすぐ下で合流。2つの沢および合流した沢、どれも真夏でも枯れることはなく汲みやすいため非常に便利。この水場があるため、持っていく水の量はそれほど多く必要ない(1~1.5ℓ程度) |
朝日鉱泉から登山口までは林道を400mほど朝日町側へ下ります。ヘアピンカーブになっているところが登山口となり看板を設置しています。奥には20台程度は車を停められるスペースがあります。
はじめは杉の木を伐りだしたときに作られた荒廃した林道上を歩きます。何度か分岐がありますが、杉の木に目印をつけていますので、それに従って進みましょう。草刈りも何度かしています。林道歩きは緩やかな登りから最後は少し急になりますが、20分ほどで終わります。
本格的な登山道の入口には「入口」の目印があります。ここからは登山道になります。杉の植林地の中はすぐに終わり、境のカラマツ林を過ぎると代わってブナの美しい森の中を歩きます。森の変化がハッキリとわかるので、歩いていてもなかなか興味深いです。
ある程度の傾斜の道ですので、景色を眺めたり小休止をとったりしながら進みましょう。
40分ほどで水場に到着です。少し手前に細い沢(真夏は枯れかけ)がありますが、それではなく、しっかりとした流れのある沢ですので間違わないようにしましょう。
水場でしっかり休憩をとったら、水場を渡り(沢が二か所ありどちらも渡ります。またいで渡れる幅です)、登山道を進みます。ここから蕨野(わらびの)という分岐までは20分程度。あまり傾斜のないゆるやかなブナの道です。途中のブナの木には昔通った人がつけた傷(名前などが彫られている)があります。途中から左手には木々の合間から鳥原山や大朝日岳が見え隠れします。
蕨野の分岐では一気に視界が開け、その先には目指す山頂がモコっと見えます。蕨野は文字通りワラビが出ているところですが、なんと昔は愛染峠からここまで車が通れる林道があり、今でもその名残りで藪に覆われてはいますが道がはっきりとわかります。藪漕ぎはありますが、愛染峠までいくことも可能ですが、おすすめはしません。
この分岐で目指す頂を確認したら、山頂方面へは左に曲がります。数分進むと一気に森がブナの巨木になり、見事なブナの森の中を歩きます。ブナの奇樹や形の美しいブナなどもあり、見ごたえ十分です。このブナの巨木の森を過ぎると、今度は一転してブナの若木の林の中を歩きます。樹齢が同じようなブナが一面に広がり、若いブナの木の回廊を歩いているようで、平たんな道ということもあり、本当に癒されます。巨木の森と若木の森が隣り合わせで見られるのは珍しいのではないでしょうか。頭殿山一番のおすすめポイントです。
若木の森の後には最後の急登が待っていて、標高差100m程度を一気に登ります。20分程度かかりますが、登った先には、頂上らしい展望の開けた頂上が出迎えてくれます。急登があるからこそ登ったという充実感と達成感を味わうことができるでしょう。山頂の開けた場所からは白鷹町が一望できます。遠くには蔵王なども見ることができます。また北を見れば伏辺山、森の中にAsahi自然観の真っ白いホテルも見え、また、北西には葉山(村山)、月山が見えます。西側は木が伸びていますが、木々の間に展望スペースが設けられ、そこからは大朝日岳・小朝日岳・鳥原山・平岩山・御影森山がばっちり望めます。景色を楽しみながら休みましょう。
登りは2.5~3時間程度で、帰りは下りということもあり、1時間程は時間も短くなるため、2時間もあれば登山口まで下りることができます。
水場もちょうど中間くらいにあり、見ごたえ十分な様々なブナの森と展望の良い山頂、程よい時間で往復もでき、半日程度で行く山としては本当におすすめの山です。